「ジャンケンホイ!『アイコ』でホイ!」会ったら、まずはじゃんけん。
NYヤンキーズの「ボケ帽子」をかぶり、
「レコーディングに行ってきます、音入れ」とトイレに行き、
「ピアノ弾いて」といったら、「タワシは今日は帰って布団ひきます」。
会話の8割ぐらいがベタベタなダジャレだが、時には面白いのもあって。
Love for Sale が流れていたら、「赤帽さん呼ばないと!コールポーター!」とか。
マンモス企業Pの宣伝部長としてバリバリ仕事もこなし、
その頃から美しいうたもいっぱい作曲し、ロマンチックなピアノを弾き、
よく食べ、よく飲み、よく喋り、よく笑い、
眼光は鋭くて、でもまなざしは優しくて、みんなに慕われ、みんなに愛されていた。
褒め上手だった。お世辞なんかではない。
ヘタクソやけどな、と言いながら、いっぱい励ましてくれた。
私はいつも、ちからとインスピレーションをもらった。
あるとき、曲を合作しようということになって、先にこんな詩をいただいた。
これを英語の歌詞にしてって。
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道端に佇み ふと名も知らぬ花に思いを寄せて
過ぎ去りし日々を静かに振り返っていた秋の夕暮れ
思い出が次々と写真集のように蘇ってきた
そこには生き続けていくために貴重なメッセージが
くっきりと刻み込まれていた
私は何故か心温かい気分になり
一人穏やかに微笑んでいた
生きることは 希望と挫折の繰り返し
春の風に嘆き 夏の太陽にときめき
時は足早に 過ぎて往く
誰の為でもない 私だけの貴重な人生
今! この時を大切に生きて行こう
大好きな歌を口ずさみ
軽やかに、健やかに、爽やかに
あなたも そう思わない
あなたも そう思わない
生きることは 喜びと悲しみの繰り返し
秋の雨に悲しみ 冬の小雪に心洗われ
時は何も告げず 過ぎて往く
誰のせいでもない 私だけの大事な人生
今! このときを心豊かに生きて行こう
大好きな曲を道連れに
軽やかに、健やかに、爽やかに
あなたも そう思うでしょう
あなたも そう思うでしょう
Lyrics: Mike Kent
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タイトルは、You Too
「僕、腰が痛いわ、あなたも腰痛?・・・ユー・ツー!!」
だって。
この詩を英語にするのが至難の業だった。
何日も何日もかかり、ようやく出来上って渡したら、
3日後ぐらいに、「できたよ!」って譜面が送られてきた。
美しい美しいメロディー、そして、独特のシンコペーション。
ピアニストにカラオケをつくってもらい、一生懸命、練習した。
歌ったら、涙ぐんでよろこんで下さった。
でも、結局、2回しか聞いてもらえなかった。
峯村さんの人生を、そのまま語っているような、この歌。
多分、これが一番さいきんの、遺作です。
これから、歌いこんでいきます。
どうか、天国で、聴いてください。
そして、またいつか、アイコじゃんけん、してください。
2010年8月6日ご逝去
Mike Kentこと峯村光彦さまへ捧げます
だいすきでした。
どうかやすらかに。