また憂鬱な日がやってきた。
まったく、あんな飲物、誰が考えたのだろう。
もう少し、ましな味とか、色とか、食感(飲感?)とか、出来ないのだろうか。
(これでもかなり改善されたというが・・・)
さらに悪いことには、X線撮影の前に飲む、胃を膨張させる発泡剤。
それを、去年までは水で飲んでいたはず。
今回渡されたのは、小さい紙コップに入ったバリウム。
「これで流し込んでください」
え? 何かで流し込みたいのはバリウムであって、バリウムで何かを流し込むって、拷問やんっ!
それもゲップしたらやり直しらしい!
もーー、前途多難。
そしてメインは、部屋に入り、台座の位置についたら左手に手渡されるでっかいプラスチックカップ。
なみなみと入った白い液体。ずっしりと重い。
でも、昨夜から飲み食いしていないから、お腹はすいてるはず。
喉もかわいているはず。
だから、ビールだとおもって飲んでみよう。
・・・無理。
じゃあ、色が似てるから、ミルクセーキとおもって飲んでみよう。
・・・・・やっぱり、無理。 飲物の味ぢゃない。
こうなったら、ちょっとずつ、のみ進むしかない。
セメントを、流し込む作業だ。
そのあとは、あっちゃ向けだの、こっちゃ向けだの、一回転せえだの、うつぶせになれだの、容赦なく指示がとぶ。
あーせーこーせーと指図されるの大嫌いな私、でも言うとおりにしないとこの拷問部屋から一生出れない。
セメント詰めの重たい体ですなおに、必死になって転げ回る。(バカみたいやろーな)
さいごに器具を拳銃みたいにお腹に突きつけられ、おもっきり押付けられ、ウッとなっておわる。
部屋を出て下剤わたされ、鏡を見ると、口の周りに白い粉吹いた自分が、ヨレヨレになって映っている。
は~~とにかく終った。 もう正午!
会社に帰ってお昼に誘われる。
でも、胃の中セメントが固まったみたいになって、空腹感と程遠い。
かろうじて、冷たいおそばみたいなんやったら食べられるかな~(あくまで食べる)
お蕎麦屋さんに入って、なぜか、ぶっかけそばと親子丼のセットを頼んだ。
完食した。
入るもんやな。