服を買ったらすぐに着たい。
靴を買ったらすぐおろしたい。
アクセサリーを買ったらすぐ身に着けたい。
口紅を買ったらすぐ塗ってみたい。
そんな私だから、新曲を覚えたらすぐ歌いたい。
あらたなナンバーを引っさげて、あえて挑戦する。
真っ白なキャンバスに筆をおろすようなワクワク感!
わたし的には、きもちのいい瞬間。
でも、とうぜん・・・浅い。
浅漬けは、あっさりしているが、味気ない。
ボジョレ・ヌーヴォーは、口当たりがいいが、深みがない。
ミュージシャンは、当然、見抜く。
「もっと歌いこんで、熟成させてからのほうがええよ」
「はい」
そうか、会話がなりたたないんだ。
歌うことに、気をとられているから。
ミュージシャンは、置いてきぼり。やってても面白くない。
聴いてくれているお客さんは、もっと置いてきぼり。。。かも。
レパートリが多いのがエライのではない。
わかっている。
でも、あそこで聴いたあの曲も、CDで流れるこの曲も、リクエストされてるあの曲も、あれも、これも、歌いたい。
曲たちが、われも、われもと行列している。
でも・・・おまえたち、ちょっと待ってもらわなあかんかなー。。。。。
「“伊藤アイコも歌うあの曲” やなくて、この曲はやっぱり伊藤アイコやろ、みたいな歌を確立せーや。」
・・・・・・・はい。師匠のおっしゃるとおり。
でも。
これって、至難の業。
一生できないかもしれない。
じっくり。
深く。
忍耐強く。
これは、正念場です。