先週末、2つのジャズコンサートを聴きに行った。
1つは、手嶋祥一ドクターの傘寿のパーティ。サンジュやけどハチジュ。
上品で物腰柔らかく、おしゃれな外科医の手嶋先生は、100人を悠に超す音楽仲間に囲まれ、暖かい祝福を受けながらトランペットを吹いておられた。
会場のB-Roxyはほぼ満席だったので、私は入口付近で受付を手伝ったりしていたが、出番が終わるたびに戻ってこられて、「ふぅ~」と言いながら美味しそうにタバコを吸う姿がこれまたカッコよい!
「これからもタバコは続けるように!」という別の外科医のステージからのメッセージもあったりして、ジャズ・ドクターたちって、なんと不健康ゆえに健康的なのか!
コンサートのきわめつけは、サプライズで登場したHank Jones!
ひとつひとつの音がきれいで、ソロピアノのときは会場が水を打ったようになった。
世界の巨匠、今年で90歳になる。
まったく、80歳の手嶋先生といい、90歳のハンクさんといい・・・
老若男女、アマチュア、プロフェッショナル、入り乱れての祝福の音の洪水に酔ってしまった午後だった。
次の日は、毎年関学のレセプションホールで行われる震災メモリアルコンサート。
関学のOBミュージシャンが中心となってのチャリティコンサートだ。
ここでは宮本直介さんを始めとし、第一線で活躍中の関学OBのプロミュージシャンたちと、初々しい現役学生とのコラボが大変興味深かった。
OBビッグバンドに学生の管部隊が絡んだときは、若者たちの息の長さにビックリ。ま、当然といえば当然だが。
また、コンボでは、円熟のプロに、荒削りだが大胆な学生が挑んでいくというのが、相撲の稽古を見ているようで、なんとも小気味よかった。
どちらのコンサートでも感じたのは、ジャズの懐の深さ。
音楽を愛するものを、経験や技量や年齢に関係なく、優しく受け入れ、大きく包み込む。
そんななかに身を置けるしあわせ。
心が熱くなる2日間だった。