ヴィレッジの東側にあるワシントンスクエアパークは、NY大学のキャンパス内公園といった感じか。
25年前はこの公園で、かなりの時間を過ごした気がする。
猫も杓子もローラースケートをはいて、大きなラジカセからドナサマーやCHICといったディスコミュージックをガンガンかけて歩いていた。
思えば、ウォークマンもまだなかった時代。
治安が最悪の街のなかで、この公園は大丈夫だった。
若者たちも多く、のどかな雰囲気は、今も変わっていなかった。
ベンチに座っていると、すこしはなれたところでジャズの演奏をやり始めた。
ギター、ベース、サックス、トランペット。
そんなにこなれた感じではないが、やかましくもなく、空気に自然に溶け込む音だ。
ぼーっと聴いていたら、しばらくしてメンバーのひとりが帽子をさかさにして歩いてきた。
いいですよ、気持ちのいい時間をくれて、ありがとう。
さらに聴いていると、なんだか管の音が、大きくなったり小さくなったり・・・
ん?トランペット2人も居たっけ?
サックスのおじさんは金集めしてるし・・・
別のトランペットが加わったんや、と思って、見てびっくり!
トランペットのひとが、トランペットを2本くわえて、右手と左手で支えて吹いている!
ハモらせている。。。のだが、息の調節が難しそうで、両方鳴ったり片方しか鳴らなかったり・・・
うーーーーん、うまいのか、どうなのか、音楽を聴くより、「大変そう。。。。」という気持ちのほうが強くて、音楽に浸れない。
そのひとは、ほんまに必死で、周りの音も聞えない様子だ。
こっちの肩が懲りそう。
曲が終わったとき、おもわずほっとして拍手した。
ああいうのって・・・ よくすること?
わたしは初めて見た光景だった。
帰国して、トランペットのひとに一度聞いてみようと思いながら、まだ確かめていない。
ビジュアル的にも、、、どうよ?