桜の季節は1年でいちばん苦手だ。
花粉症と年度末の過労の二重苦。
暖かくなったと思ったら、翌日には冷たい風が吹き荒れる。
寒がりの私には、一刻もはやく通り過ぎてほしい季節だ。
今年は暖冬だったから桜は早いといわれているが、どうだろう?
芦屋川のさくらまつりは、毎年、早いか遅いか、いずれにしろ気の毒なぐらい見事にタイミングを外す。
何年も前のはなしだが、芦屋川で花見をした。
夕方ぐらいから、河川敷のコンクリートのうえにビニールを敷いて、わざわざケータリングした料理を7-8人ぐらいで囲んだ。
もともと冷たい風の吹く日だったが、日が落ちるにしたがい、どんどん気温がさがる。
ビール飲まねばやはり花見やないといいながらビール飲むからまたまた冷える。
もちろん、厚着はしていた。
でも、コンクリートが冷え切っておしりから全身につめたさが広がる。
コンクリートは水平でなく、川に向かってすこし勾配がついているので、すわっていても体がこけそうになる。
さむいのと、体支えるのがしんどいのと、トイレ行きたいのと・・・
みな、口数がすくなくなって。 青い顔して。
だーれも、桜なんかみてないし。
…… そのうち、だれかが口火を切った。
「どこでもええから、どっか、あったまれるとこ、いこー!」
その一言をみな、待っていたかのように、ご馳走と飲み物をそそくさと片付け、そこから一番ちかい人の家になだれ込んだ。
屋内での酒盛りやり直しが盛り上がったことはいうまでもない。
みなが、教訓を得た。
花見はからだに毒だ。
とくに夜はね!