3歳ぐらいのころ、家の前の道でひとりで三輪車にのってあそんでいたら、目の前に巨大な毛虫(全身が茶色の毛で覆われている、いわゆるオーソドックスな毛虫)が現れ、だんだんこっちに向かってきて、恐怖のあまり前進も後退もできず、三輪車を降りることもできず、泣き叫んだ。
かたまったまま、張り裂けんばかりの声で泣いた。
そしたら、まだ若かったおばあちゃんが、門の中からでてきて「あいちゃん、どぉしたの?だいじょうぶだいじょうぶ」といって助けてくれた。
その一連のできごとが、スローモーションのように、いまでもはっきり浮かんでくる。
こわかった。
あの毛虫は、実はいったいどれぐらいの大きさだったのだろう?
笑ってしまうぐらい小さかったのかもしれない。
でも、思い出すといまでも泣きそうになる出来事。
現在の毛虫嫌いの原点。