地下鉄を降りて、電車と同じ方向にプラットフォームを歩いていたら、発車の合図か、いきなり耳の間近で「パオォ~~ン!」と警笛。心臓が体ごと飛び上がりそうになった。
まったく、何すんねんっ!て感じ。
音の暴力ってつらい。
お昼の定食屋さんや夜の居酒屋で、「いらっしゃいませーっ」とか「はい、焼き魚一丁!」とか、おにいさんやおねえさんの声が大きすぎて、耳に響きすぎて痛いことがある。その人の声と自分の耳の周波数が合わないのかもしれないが、そんなときは食べていてもいたたまれない。二度とその店には行かない。
(そいえば、向かいのビルの地下の中華料理店は、お客を円卓に案内しようしようとするボスみたいなおばさんがいて、いつも「円卓どーぞ!円卓どーぞ!」と叫んでいる。その声がキンキンしてつらいので、最近は行ってない。)
その他、ライブの音響チェックしてるときにどきどき起こるハウリングもいややね。
御堂筋を大音響の軍歌を鳴らして走る右翼の車。あれは、まさに音の暴力を意識しているね。
でも、今よりももうすこし年をとって耳が遠くなったら、こんなこと言わなくなるんだろう。
居酒屋のおにいさんやおねえさんや、円卓おばさんの声が懐かしくなるのかもしれないなー。
聞こえるぜいたく。
でも・・・ 例外が、ある。
死ぬまで、いや、生まれ変わったとしても、ぜったいに、二度と聞きたくない音がある。
大地震のまえの、おどろおどろしい地鳴り。
いまでもはっきり耳によみがってくる。そのたびに身震いする。
地獄から届いたあの音だけは、もう誰にもきいてほしくないわ。