翻訳の校正の仕事をしていると、たとえば3行の原文に対して、翻訳者Aさんが翻訳すると2行の訳文になるけど、翻訳者Bさんは5行になる。
どちらが良いかは好き好きであるが、もしすべての情報がカバーされているならば、校正者としてはAさんの翻訳を歓迎する。
言葉は多ければ多いほど、本質の意味から遠ざかる。
冗長になればなるほど、論旨がぼんやりとして、翻訳文の品質が下がってくる。
シンプル、かつクリアな文章は、理知的であり、魅力的でもある。
でも、なかなかこの域に到達するのは難しい。
生活も多分そうだ。回り道や余計なことの多い生活をしていると、本当にしたいことが何だったか、ぼんやりしてくる。
シンプル、クリア、そしてスリムな生き方が出来れば、自分の「こう生きたい」という本質がくっきりするに違いない。
そうできる人はカッコイイな。